2017年7月25日火曜日

女性上位万歳!?‼︎


オノヨーコの『ただの私』は私のバイブルです。何人もの大切の友達に勧めたし、雑誌のインタビューでもよく話題にします。彼女が1990年に日本語で書いたこの本の中には彼女の葛藤と優しさ、女性らしさが詰まっていて、読んでいて涙が出てきます。フェミニストの第一人者のように世間では思われている彼女だけど、男性と対抗してきたのではなくただ『ただの私』でありつづけたい、そうあり続けるには戦う必要性があった時代(そして彼女のパートナー、ジョンという大きな存在)に生きてきた女性のエッセイです。
読み返すたびに共感と発見があり、色々なことに気づかせてくれる一冊です。こういう本に巡り合えて幸せ。
この本の中に『女性上位万歳』というエッセイがありますが、そのまま今の政治家に読ませてあげたい。井戸の中の蛙状態のこの日本の人相の悪くなってしまった政治家に。

人種、文化、宗教、性を超えてこの美しい地球で共存して暮らしていくことが人間が唯一地球に恩返しできる術ではないかと思うのです。戦って(それは小さな戦いでも大きな戦いでも)傷つけ合う必要なんて全くない。政党同士で戦い、お互いの悪口や野次で国会が行われていることの理不尽さ。なんなんだ、いったい。なんのために政治があるの?

先週夜ご飯の帰りに電車に乗っていたらホームで軽いキスを交わしたカップルがいました。別になんの気も止めなかったけれど私の隣に立っていた若い男の子二人(多分20代前半)が『今のキス見た?あれ不倫だよ、きっと』って言っているのを聞きました。そのあと『あれはきっとかなりご無沙汰だったんだな』とも。
別にホームで抱き合いながら濃厚キスをしていたわけでもなかったし、そうしたところで誰にも迷惑かけてないと思うのですが、そんな若き青年がただの軽いキスくらいでそんな夢のない想像しちゃうんだ、とびっくりしました。『君たちは?自分たちがご無沙汰なんじゃないの?』って言いたかったけど、多分びっくりされるのでやめました。愛に慣れてないんだろうか、とちょっと日本を心配した夜でした。

この写真は主人が撮ってくれたもの。この撮影をする前に『今回は男性モデルをヌードにして女性は服を着たままで』と彼が提案してきました。よくある男性雑誌に対抗する気分で若い男性モデルを脱がせちゃいました。一日中私はヌードの男の子と一緒だったのです。彼は綺麗な体をしていたからなんの抵抗もなく脱いでくれたけど。もちろんヌード撮影ではないからシルエットだけ見せて。

日本の女性誌でも取り上げて欲しい企画です。





2017年7月18日火曜日

自分探し


先月のGROWで4ページの特集をしていただきました。
テーマは40代で輝き続けるにはどうすればいいのか、という内容でした。
美しさを保つノウハウはきっと日本に住んでいる読者の方々の方がもっとよく知っているはず。私は美に対してお金も時間もそんなにかけていませんから。
インタビューの中で私が最も主張したかったことは『どこにいても自分は自分』ということ。フランス、アメリカと人生の半分を海外で過ごし、それぞれの文化や風習から少なからず影響を受け、それと同時に生まれ育った日本の社会性からかけ離れた自分がいる。
それは短所でもあり長所でもあるけど、なるべくそれを長所にしていきたい。社会にとらわれない、社会のモラルはその土地のものであり、地球規模で考えたら今自分たちが縛られていること、悩んでいることはほんの小さなことかもしれない。

インタビューされて紙面に載っている自分と私自身のギャップに戸惑うこともあります。
紙面に出ている自分は自分自身が目指す自分
実在している自分は目標に達せていないコンプレックスのかたまり。

ここ数年自分でやりたいことはあるのにそれができていない
ちっともなりたい自分になれてない

これまで学んできたこと、経験してきたことをうまく仕事に生かしていきたい
そしてそれが社会への、女性への手助けになればこれ以上の喜びはありません。

私は迷った時にふと占いに行きますが、そこでよく言われるのは
『あなたは木です。そこに風がふいて鳥が集まってくるのです』と。
どんなに強い風が吹いても倒れない、迷っている鳥をとめてあげられるような大きな木になりたい。

この夏初めて2ヶ月も日本に滞在しました。子供達も一緒なので会いたい友達に頻繁にあえなくて、仕事のアプローチも進んでいません。私は同時に二つのことをこなせないタイプなので、子供といる時は仕事モードに全くなれないのです。子供達の声を聞きながら原稿なんて書けない。それで子供達に八つ当たりしてしまうことも。でも今はきっと、私の木にとまっている子供達を受け入れてあげて、そして彼女たちの夏休みがおわり、また飛び立った時に自分という木が大きくなっていたらいいな、と自分に言い聞かせながらこのブログを書いています。

昨日の晩は友人宅に行き、とても楽しい夜を過ごしました。10年以上も友達でいる彼女たちは輝いていて、女性としての仕事も謳歌しています。そんな友人を見て羨ましいと思うと同時にエネルギーももらいました。家族がいるから自由じゃない、というのは自分への言い訳。自分の進む方向は自分以外では決められない。『私らしく生きる』ために自分が置かれた立場を受け入れてそこで花を咲かせるのが一番自分らしいのかも。

人のことはクリアに見えても自分自身のことをクリアに見るのが一番難しい。
客観的に自分自身を見てくれる友人たちは最高の宝物

夏休みもあと3週間(長〜い、アメリカの夏休みは約3ヶ月もあるのです)

がんばろっと!