2016年12月29日木曜日

2016年を振り返って


毎年のことながら年末にその一年を振り返ると子供達の成長と共にその時間の早さに驚かされます。

今年は初めてParisに行かなかった年でもありました。それは自分の中でとても大きなことで、あの街の空気を吸わずに一年を過ごしたのは1996年以来です。

LAに引っ越して以来いつも私の心の奥底にひっそりと潜んでいるParis依存症。
何かあるとParisの街を思い出し、自分がそこにいないことが悲しくなる瞬間が何度かあるけれど今年はもっと今自分がいる街を受け入れて、そこを中心に(精神的に)活動していこうと決めていたのです。もちろんテロのことも気になっていました。あのテロ以来ずっと心が重く感じて、ヨーロッパに行くワクワク感が消えつつあったのも事実です。
実際に去年Paris に行った時に感じた危険な違和感はテロの前だったけど自分が住んでいた頃よりも増していました。そして今ではフランスだけではなくドイツやベルギーなどヨーロッパはテロに怯えています。もちろんアメリカだっていつ攻撃を受けるかわかりません。でもそのテロだって理由がなくて起こっているわけじゃない。
先進国が弱いものいじめのごとく小さな国を攻撃し続けた結果だと思っています。
今の地球規模のこの危険な状況はテロ犯を取り締まるだけではなく国同士が平和に向かって力を合わせない限り無くならない気がします。小さな国の怒りはもうとっくに峠を越しているのだから。以前こういう記事を FBに乗せたらいつのまにか消されていました。

経済大国にならなくてもいい、高いブランドものを買い漁るよりも、食べるものと住む場所、医療と教育が一定基準を満たされていれば人間はそれなりに幸せなのです。

今の時代国レベルで考えるよりも地球レベルでこの土地と人間、自然を守ることを考えることが政府の役目なのではないかと思います。


この一年は自分の中のジレンマに悩まされ続けた年でもありました。
多分それはこれまでメディアに出てきた職業のせいかもしれません。
はたから見ればすごく満たされた人生に思われているのに自分の中では何かが足りない。その何かとは自分の『自信』や『達成感』だったのではないかと今になって思います。
周りの友人達は世界的に素晴らしい活躍をしていたりどんどん有名になって名声を得ているけど自分はいつも同じことの繰り返し。
だけどクリスマスを迎えてこの変わらない『いつもと同じ』生活がどれだけ幸せなことかに気がついたのです。社会的活動はしていなくても、こうして日々家族が健康で賑やかな食卓があって、空も綺麗。

人間の価値ってインスタでフォロワーがたくさんいるとかそういうのではなくて(笑)いかに自分の周りの人を幸せにできるか、なのかではないかと思うのです。

今自分がこうして生きているうちに少しでも多くの人に幸せのお裾分けをしたい。

美味しいご飯を人のために作ったり、道に綺麗な花を植えてそれを見た人がほっこりしたり、そういうすごく小さなこと。

でもそういう小さな幸せが大きな幸せに繋がり、そのつながりそのものが『人生』なのだから。






娘達にも『与えてもらえる人』よりも『与える人』になって欲しい。
得をするよりも喜びを与えてあげられる人になって欲しい。

結局与えられる人の方が幸せなのだから




2017年はなんとなくいい年になりそうな気がしています。17、だし。

地球が優しくいられる年になりますように

2016年9月20日火曜日

Portland 2



Portland3日目は今回のメインイベント、ハイキング!
と言っても12歳の女の子と一緒なので、歩く距離も限られているのですが、森まで
街の中心地からMax line で Washington parkまで直通、しかも15分で行けるのです。

あっという間に着くとそこは動物園の入り口にもなっていました。



無料シャトルバスに乗ってとりあえずRose gardenとJapanese gardenまで。
Rose gardenはバラが満開でバラの香りが立ち込めていました。
500種類以上のバラが何千本と植わっていて気分はすっかりイングリッシュ。
花に群がる蜂も気にせず大輪のバラの中に顔を埋めていました。本当にいい香り。





Rose Gardenの対面には和風の庭園も。ここは有料なのですが、さすがに雨量の多い地区だけあって苔、シダ植物で覆われていました。でも春に京都に行ったばかりだったので、”ま、こんなものか”っていうのが正直な気持ち。



そして、庭園から住宅街を抜けると一気に森が広がっていました。
緑が深くてまさに”森林浴”。イオンたっぷりで何度も深呼吸したくなるほど。
LAの山と比べる方が間違っているとは思うけど、水をたっぷり吸った(LAの山はカラカラ)大木がいい感じの日陰を作ってくれて、何マイルでも歩いていたいほどでした。日本の山と似てるかな? 幼い頃、裏山によく登山に行きましたが、其の頃の香りが記憶とともに蘇ってきて懐かしい気持ちになりました。香りと記憶って直結しているのですね。


森付近の住宅街で。住宅街といえども緑でいっぱい



こんなに可愛い植物も道端で発見


そして、ハイキングを楽しんだ後は街に帰ってきてDTのCourier Cofee Roastersで美味しいコーヒーを一杯。お店で自家焙煎されたコーヒーは香りが深く、酸味、甘味、コク、苦味が絶妙のバランス。ここで売られていたカヌレもアメリカで食べたカヌレの中ではピカイチでした。思わずお代わりしたほど。どうしてポートランドってこんなにも食のレベルが高いの?



最終日はかねてからNadiaが希望していたホテルでのルームサービスの朝食をオーダー。
二人分オーダーしたらこんなにもてんこ盛りの朝食が届きました。食べきれない。こんな無駄は最初で最後ね、と言い聞かせてからオリンピックをテレビで見ながらベッドで食事。まあそれもホテルの凄みの一つというか。。。自宅ではこんなマナー違反絶対許されないですから。うちではテレビを見ながら(もともとテレビもありませんが)のTV Dinnerはもってのほか。だってせっかく愛情を込めて時間をかけて作ったものがテレビの画像に神経を奪われるなんて。絶対ありえない。愛情を受け取ったら愛情でお返しすべきです。


この街で絶対食べないだろうと思っていた日本のラーメン。でもラーメンさえも美味しかったんです。ここは午前中に立ち寄ったお店のスタッフにオススメされた地元のオシャレなFood Court.コーヒー、イタリアン、タコス、ラーメン、そしてアイスクリーム、全てが地元のブランドのもの。

疲れていた娘がラーメンを食べたいと言い出し、わざわざポートランドに来てまで食べなくても、と内心思ったのですが、食べてみると日本のラーメンを超える美味


私がオーダーしたのはビーガン冷麺。昆布で出汁をとったと思われるすっきりとした、でも旨みたっぷりの汁に、汁をたっぷり吸ったジューシーなお豆腐とキノコ、お野菜が。
これまで海外で食べたラーメンの中で一番好きでした。ラーメンを食べた後に罪悪感を感じない、体に優しいラーメン。Marukin Ramen





街中から少し離れた工場地帯にある話題のお店 Beam & Anchor

 あまりに話題になっているけど、実際行ってみると素敵なのは素敵なんだけど、結構LAでも目にするセレクト。日本の雑誌でもポートランド特集があると必ず出てくるお店です。でもきっとお店のセンスがいいのかな。全体的にまとまりのあるセレクト感でした。


真似したいアイデア発見。リビングルームに緑が欲しいので、大きな工業用ガラス瓶を見つけてきて、こんなグリーンを飾りたい。何も買わなくてもセンスを盗めるのはやはりいいお店だってことでしょうね。行ってよかった。


空港に行く前に立ち寄ったStumptown coffee

優しい店員さんがNadiaにジュースをサービスしてくれました。ほんのり酢の酸味が効いていて、暑い日にはぴったり。ありがとう。


あっという間の4日間の親子二人の旅は、優しい時間の中で楽しい思い出で溢れたものとなりました。また行きたいな、Portland.

2016年9月14日水曜日

Portland trip


長年行ってみたかったPortlandにこの夏Nadiaと二人で行ってきました。
LAからPortlandまでは飛行機でたったの2時間半。あっという間に着いた街はLAとは全く違う風景で深〜い緑に囲まれた美しい街でした。
今回宿泊したのはMarriott water frontというdowntownの少しはずれにあるホテル。
目の前が大きな河でとても景色のいい快適なホテルでした。


チェックインしてすぐランチに。
überでEast sideに移動して、人気のDivisionエリアにあるBroderというSwedish styleのcafeに行きました。人気店らしく平日なのにお店の外には並んで待っている人がいました。
ブランチ風にリコッタのブルーベリーパンケーキとサーモンとエビのオープンサンドをオーダー。パンケーキはしっとりとしていてアメリカンパンケーキとは全く違う食感。甘さ控えめでとても美味しかったです。私の中でのSwedish cafeのイメージはパリのSwedish カルチャーセンターにあった女性スタッフに囲まれたもので、出てくるものもサンドウィッチとかケーキが中心。でもここはPortlandらしくた力強い腕をしたがっちり系のお兄さんが暑いキッチンで調理をしていました。ソーセージなどのお肉系メニューも充実していて男性客も多くいました。


街を歩いていたらこんなタンポポ畑を発見。


Division streetにあるField Tripという雑貨のお店。以前行ったことのある友人に勧められて絶対行きたかったお店です。アメリカ全土で流行中のナチュラルな雑貨を主にセレクトしてありました。日本もそうだと思うけど最近は洋服屋さんよりライフスタイル中心のお店の方が注目されています。このお店では毎月ワークショップが開かれていてカゴを作ったり草木で染めものをしたり、それも全てセンスが良くてオーナーの女性もとても素敵な方でした。手に届く憧れ、毎日あるといいなと思える雑貨を提供してくれているお店です。


こんなセージと小さなバラの組み合わせも素敵。


 屋台の集まる広場では女性が経営するBeauty関連のお店も。Portland産のクリームやローションなど揃っていました。次女のMarinaへのお土産はここで購入。


こういうのお庭にあるとゲストハウスとしていいな。


日本人がデザイン、経営するKirikoではお店のオープニングパーティーが開かれていました
アメリカで人気のこのブランドは日本から生地を取り寄せてアメリカでデザインされている洋服や小物など日本人の私から見ても新鮮なデザインが豊富に揃っていて、初の路面店は天井が高くてギャラリーにようなスペースに仕上がっていました。Portlandを代表するKiriko ブランド。きっとこのお店も新たなLandmark となるのでしょう。



夜Nadiaとdinnerに選んだのはLittle Birdというフレンチビストロ。
雰囲気あるれる店内は夜の光とキャンドルでまるでヨーロッパにいるようでした。



前菜だけど十分な量だったこのラムのグリル。口の中でとろけておいしかったー
暑い日だったのでキリッと冷えた白ワインとの相性も抜群でした。


お会計の際に出てきた小さなマカロン。




ホテルに着くとこの夜景。

あえてホテルを川辺に予約してよかった。



楽しみにしていた土曜日のFarmer's market.
緑あふれる大学の中に設置され、買い物をする人、朝ごはんを目当てに来ている人で賑わっていました。
緑が茂る木に囲まれたマーケットは空気も最高で並んでいる野菜、フルーツも生き生きとしていました。


 ハンカチを敷いて、ビスケット(スコーン)とPortland産のコーヒーを芝生の上で

力強い色のビーツ


担々麺のお店まで出店


美味しそうなスウィーツの並ぶお店


ボリュームたっぷりのシカゴピザ


パテのお店


ベリーも甘くて美味しい

finger ling potato 
種類がたくさんあるのでこうして切って見せてくれているのです。




 午後フラッと立ち寄った香水屋さん Fumerie. ヨーロッパの厳選された香水が並んでいました。 アメリカのデパートでは買えないレアなフランスのブランドのものもあったり、私の好きな調香師Olivia Giacobettiのものも。好きな香りのタイプ(例えばグリーン系、フローラル系、スモーキー系など)を伝えるとオーナーが数本選んでくれてその中で一番好きだったのもやはりOliviaのものでした。これまで好きでつけてきた香水はどれも偶然彼女の調香したものだったのです。それぞれブランドも生産地も違うのにすべてOliviaのもの。パリの6区に彼女のお店が出来たらしいので次回のパリ旅行の際には是非行きたい場所です。

二日目の夜に行ったイタリアンLuce
友人宅にいるような”ご近所Cafe"の気軽さと美味しさでした。
こういうのが近所にあるとすごく嬉しいのに。。。



娘は手打ちタジリアッテ、私はマスのファルシをオーダーしました。
シンプルだけど、美味しさがギュっと詰まってる、そんなdinnerでした。
前菜にオーダーしたフェンネルとレモンのサラダも素材の味が生かされていて大満足。
ここに向かう途中タクシーの運転手に行き先を伝えると、”僕もよく通う大好きなお店だと”と。ローカルに愛されているお店です。

続きは第2話で。




2016年1月28日木曜日

2015年のまとめ


ハロウィンのために日本から母と姪っ子がロスに遊びにきてくれました。
姪っ子の菫は4歳でロスはすでに3回目。
母は初めての訪問でした。

で、まずはファーマーズマーケットへ。
菫が持つとカゴのカートもとてつもなく大きいものに見えますね。たっぷり6人分の食材を買って帰りました。


たくさん作ってあげたいものがあったのですが、せっかく秋なので、かぼちゃを使ったデザートを作ってみました。これはnanamina kitchenで生徒さんにも伝授した自慢のレシピのパリ風パンプキンタルト。アメリカの大きくて厚いパイとは少し違います。


シナモンも効いて大人の味かな?と思っていたけど子供達には大好評。
よかった。我が家の秋の定番です。


ロスの美術館の中でも最もお気に入りのLACMAへ。ここはコンテンポラリーコレクションは大堂が揃い、子供向けのアートもたくさんあります。アートに飽きたら外の大きな公園で走り回れるのもロスらしい美術館。ピカソの絵について語るNadia.4歳の菫は理解できたかな?


母、Nadia, 菫、Marina
アートに触れて、遊んでとーっても楽しい一日でした。



マリブの夕焼け。


そして、うちの子が最も楽しみにしていたディズニーランド。
私も主人もこういう場所が苦手なので、娘たちにとってはなかなか来れない場所で、『おばあちゃんが来たら連れて行ってあげるからね』と2年越しで約束していました。
学校を休んで平日に行った甲斐あって、予想以上に空いていて、最長の待ち時間が30分という贅沢なディズニーランドでした。

今回は初めてのCalifornia Adventureへ。



正直言ってこういう場所って疲れるし、お金使うし、うるさいし、全てが作り物だし、大人になってからはあまり魅力を感じませんでしたが、今回子供と一緒に行ってみて、とてつもなく楽しそうにしている子供達の笑顔を見て、『これを見たくて親はみんな頑張ってここに来るのかも』と感じました。私ももちろん楽しめたけど、自分自身の楽しみよりもやはり子供達の表情を見ていてディズニーランドの魅力を再発見したような気がしました。

でももう当分行かなくていいや。また来年、いや再来年?!



ハロウィン!
これが目当てで二人は日本から来たのですから、今回の滞在のメインイベントでした。




Marinaは仲良し3人組でお揃いのspooky doll
あんまり怖くないけど。


NadiaはせっせとAmazonで買い集めたアイテムを合わせてミッキーマウス。
ミッキーマウスの着ぐるみセットではなく、自分で一点一点選んだものです。こだわりさんに成長したなー


菫はインディアン。


そして夜は近所の友人宅に行き、trick and treatを。
英語もわからないのに現地の子供たちとコミュニケーションをとりながらお菓子をあげたり、一緒に遊んでもらったり。菫はとっても楽しそうでした。





たまたま入った小道で見つけた可愛い階段。



ビバリーヒルズのペニンシュラホテルにて。ルーフトップが気持ちの良いホテルですが、香港と比べると。。。次はパリのペニンシュラにも行ってみたい。


みんなの大好きなお豆腐のキッシュ


最後の日は家族全員でSkirballという美術館へ。ここの見ものの一つがノアの箱舟をアーティストが手がけ、物語が進むようにたくさんの細工がされていて何度行っても飽きない場所です。ここに初めて来た時は大感動でした。


再利用された素材で作られたキャラクターたち。よく見ると箒だったり、手袋だったり、アイデアの宝庫です。


おままごとにハマった3人。


今回は菫にとっておばあちゃんと初めての旅で両親とも約3週間も離れ離れだったけど、本当に楽しそうで、日本語の話せないうちの娘たちとも一緒に遊んだり、従姉妹なんだなあ、血が繋がってるんだなあと改めて感じました。幼い菫に我が子の昔を思い出したり。また来てね。





そして、ハロウィンが終わるとあっという間にサンクスギビング、そしてクリスマスです。
恒例のジンジャーブレッドハウスを作りました。でも今年はオーガニックのお店で買ってきたものに色々飾り付けをしただけ。付属のアイシングが足りなくなって途中急遽作らなければならなくなったりとハプニングもあったけど今年は二人だけで完成させてくれました。


リビングルームには大きなツリー
家中が森の香りで包まれます。

クリスマス当日は教会のミサに行き、主人がドイツ料理のグラッシュを作ってくれました。彼が唯一作れるドイツ料理で我が家ではクリスマスにこれを食べるのが恒例となってきました。というわけでクリスマスに私が作るのはケーキのみ。たまには楽させてもらいましょう。







お正月は気分を盛り上げるためにダウンタウンにあるLittle Tokyoに家族で出かけました。
日本のお正月というよりはアメリカに住む日本人のためのお正月、っていう雰囲気で厳かな雰囲気は全くなく、お祭り気分のイベントでした。でも意外にも大勢の人が集まり、友人にもたくさん会いました。たこ焼きやお好み焼きの屋台が出ていたり、餅まきがあったり、お正月と夏のお祭りが一緒になったみたい。もちろん外も寒くないし。


そして我が家の1月の恒例といえばこれ、Galette des rois
フェーブを入れてお家で手作りします。
アメリカってフェーブ入りがなかなか売っていなくて、それは間違って食べてしまった人からお店が起訴される恐れがあるからだとか。だったら自分で作るしかないので、私はアメリカに来てからは毎年作っています。子供達もとても楽しみにしている年に一度だけのケーキ。料理教室でも1月はこれを生徒さんたちに伝授しました。




3年連続でフェーブが当たったMarina.



2016年もよろしくお願いいたします。