2015年3月5日木曜日

日本滞在記 広島編


1年ぶりに日本に帰国してきました。

毎年帰っても友達に会ってばかりでろくに家族とゆっくり過ごせないので、今回は家族との時間を大切にしようと思い、あまり帰国前も友達に連絡を取らず、ひっそりと帰省したのです。

広島の滞在はたったの5日間。そのうち4日を家族と過ごしました。

数年前から介護施設に入っているおばあちゃんと、今でも90歳という年を感じさせない元気いっぱいのおじいちゃん。

私が幼かった頃は両親がお店をしていたので夏休みは祖父母のいる田舎で過ごすことが多く、今でもそこを訪れるとおじいちゃんが釣ってくれた鮎の味やおばあちゃんが見守ってくれながら泳いだ川の思い出が甦ります。
私にとっては両親との思い出と同じくらい祖父母との思い出が優しく残っています。

今海外で暮らして自分の子供たちには祖父母との思い出をたくさん作ってあげられないことがとても残念です。主人の両親は数年前に亡くなり、私の父も平成元年に亡くなりました。だから娘たちにとっては唯一のお婆ちゃんが私の母。パリ時代はよく来てくれていたけど、最近は祖母の介護でなかなか長旅ができなくなり、娘たちは2年以上会っていません。(私は去年5月に雑誌の仕事で母とイタリア旅行に行ってきたので、あまりご無沙汰な感じはしなかったのですが)。毎年今年こそは家族で日本へ、と思っても日本の夏の暑さとバカンス時の空港運賃の高さにおじけてなかなか帰れない始末です。



毎年母に会う時に家族のアルバムを渡します。その年の主人の撮りためた家族写真の中から厳選して、iphotoのシステムを使ってアルバムを作ってもう5年目になります。
一冊一冊がとても思い出深く、娘の成長もかいまなく見れるので、なかなか孫に会えない母もとても喜んでくれています。帰省してすぐその日に早速祖父母に見せに行きました。



広島といえば牡蠣。冬に帰省すると必ず母が取り寄せてくれる広島牡蠣の中でも大きめの大野町の牡蠣。プリンプリンでミルキーで口の中でとろけそう。フランスでもアメリカでも色々な地方の牡蠣を食べる機会に恵まれましたが、やっぱり広島の牡蠣が一番。
殻付きの牡蠣をそのまま蒸してレモンで頂きます。エシャロットやビネグレットソースもいいけれど、海水の塩分がレモンと調和されてこの食べ方が一番好き。
『帰ってきてよかった〜」としみじみ感じました。


そして広島に帰ってきたら必ず訪れたいのが宮島。
小さい頃から何度も行っているのに今でも新鮮で、毎回新しい発見もある不思議な島
この鳥居が船から見えると今でもワクワクします。今回も母と行ってきました。


まずは厳島神社でお参り。
いつ見ても神々しい神社です。いつかここでCHANELがショーをするのではないかしらとか思いながら回廊を渡りました。カール様好きそうなんですもの。その収益金をメンテナンスを必要としているこの神社に寄付していただきたい。その昔恵比寿ガーデンプレイスで私もモデル参加したショーの費用は5億円でした。たった1日で5億円。夕方になると海の水も引くし、お客さんのヒールは泥だらけになってしまうけど、きっとライティングも素敵だし、いいショーになると思うんだけどなあ。



ランチは楽しみにしていた穴子飯。穴子飯のお店はたくさんあるけど、ここ『ふじたや』さんが一番です。ミシュランで星をとったのにその認定書もお店に飾らないクールな穴子飯一筋のお店。休日は行列覚悟だけど、この日は並ばずに入れました。牡蠣のお吸い物もついて、香ばしく焼かれた穴子がたっぷり乗った穴子飯は最高でした。


てくてく山の方に歩いて行くとこんなに可愛いお茶屋さんを発見しました。


この茶屋さんからの見晴らしは素晴らしく、宮島が全貌できます。


調子に乗った私たちはそのままロープウェイで山の頂上に行くことにしました。
この日はスニーカーではなく革靴だったけど、母も乗る気だし、まあいいか、と。

ロープウェイから降りて山道を歩いて行き、思ったよりしんどかったけど(多分革靴のせい。。。)なんとか頂上まで登りつけました。


瀬戸内海が美しい。この日は虹まで見えました。


夕方になると鹿もちらほらと出てきて街を散歩中。


午前中は満ちていたのにすっかり水が引いてまるでMont-Saint-Michel。ちなみに宮島とMont-Saint-Michelって姉妹都市、姉妹観光地?なんですって。神様の島ですしね。でも宮島のご飯の方がMont-Saint-Michelの大きなオムレツより何倍も美味しいですよ。


 知り合いのスタイリストさんが手がけるホテル『蔵宿いろは』の中にある『zakkaひぐらし』は日本の作家さんの作品をはじめ、中国、インド、フランスのアンティークも揃う感度の高いお店です。どれもこれも本当に素敵。スーツケースに入れて持って帰れる量は決まっているのであまり買えませんが、できればお店ごと持って帰りたいくらい好きなお店です。何もかもが素敵。今回は悩んだ挙句、白の陶器のお皿を購入しました。子供たちには使わせない私用のお皿。大切に使います。



船場に歩いている途中お土産街道でこんな鹿を発見。喉が渇いたのか飲み物の入ったケースに頭を突っ込んでいました。そしてお店の人もうろたえるでもなく、普通にそれを見守っていたのです。


で、そのままその鹿はお店に入って行きました。今度は食べ物を物色?
鹿と人が普通に暮らすこの島にますます魅了された光景でした。

翌日は帰国前から予約していた美容室『Plague』のヘッドスパを受けに行きました。
ここのオーナー夫婦とはずっと仲良しで、帰国するたびに必ず会いたいご夫婦です。
とびっきりセンスのいいお店と腕のいいスタッフ、そしてオーナーが選ぶヘアケア製品がまたとてつもなくいいんです。おかげでロスの乾燥で痛んだ私の髪もロレアルのCM 並に生まれ変わりました。できれば毎月受けたいこのヘッドスパ。でも次回の帰国まで当分お預け。広島在住の人が羨ましいです。

この後、絶対会いたかった友人達にも会うこともできて、大好きなパン屋さん、『アンデルセン』にも行けて、本当はもっと行きたいお店、会いたい人もいたけれど今回の短い滞在ではそれは不可能でした。5日間なんてほんと、あっという間です。



楽しかった広島の最後の日はカキフライと牡蠣飯で締めくくり。
今回は夜の外食もせず、母の味を堪能した滞在となりました。

家族と過ごすことが第一の目的だったので、短かったけど充実した広島での日々でした。

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